第12章 女社長への警告
入社5日目。
私はかなり疲れていました。
雇用条件は、8時間勤務で休憩1時間の約束でした。
しかし、実際には12時間以上拘束され、休憩ナシ。
あいかわらず、昼休みには毎日、ヨシコ社長のランチ用のたまごサンドとコーヒー牛乳を買いに行っています。
パシリです。
私はヨシコ社長に対して、すべてYESということを自分に課していました。
私はYESマンとは正反対の人間です。
しかし、バカには逆らわないほうが得策です。
私はこれまでの会社人生で、残業をしたことは数えるほどしかありません。
毎日5時に帰っていたし、有給は完全消化。
お盆やお正月、GWは2週間以上休んで海外旅行を楽しんでいました。
でも、この会社では、ヨシコ社長があちこちのSNSに飛ばす意味不明の指示を24時間拾って対応しなければなりません。
どうして、一元管理しないのでしょう?
非効率きわまりないな~バカだな~、と思いましたが言っていません。
なぜか?
言ってもムダだからです。
私は効率主義者でムダなことが大嫌いです。
仕事は最小限にしてあとはダラダラしたいタイプ。
働くことは美徳という風潮の日本社会で、私は完全に浮いた存在です。
私は30代でアーリーリタイヤしました。
そして、20歳の時からずっと個人で白色申告をしています。
日本のサラリーマンは源泉徴収で会社ですべてやってもらえます。
しかし、アメリカでは申告納税制なのでみんな自分でやります。
ウォール街のエリートだけでなく、ダイナーのウェイトレスも自分で書類を書いて提出するのです。
カンタンなことだし、自分の財政状況が如実に分かります。
私は会社員時代、PLをしていました。
PLとはパーマネントトラベラー=永遠の旅人のことです。
私は仕事柄、世界各国を飛び回っていました。
そのため、住民票を日本国外に移していました。
その場合、住民税や健康保険料を支払う義務はありません。
ヨシコ社長の会社は脱税をしています。
税金を払っていない、ということではヨシコ社長も私も同じです。
何が違うのかというと、合法か違法かということです。
法治国家ではモラルに関係なく、違憲か合憲か、で判断されます。
私は法の穴を見つけてくぐり抜けました。
ヨシコ社長とケイスケ氏は法律を破りました。
これは大きな違いです。
一発当てた成金というのは無知なので税金をごまかそうとします。
法律は守らなくてはダメです。
税金は絶対に払わなきゃダメです。
いい子ぶっているのではなく、損するからです。
犯罪は割に合いません。
税金はサラ金よりこわいものです。
金利も高いし、絶対に逃げられません。
お金持ちになることは難しくありません。
お金持ちでありつづけることが難しいのです。
そして、お金持ちの最大の敵は税金です。
だいたいの成金が税金で失敗します。
税務を知らずしてお金持ちにはなれません。
ヨシコ社長の会社は遅かれ早かれつぶれるでしょう。
さらに、私はヨシコ社長の会社がおかしている別の違法行為を見つけていました。
著作権法違反、個人情報保護法違反、特殊電子メール法違反。
違法行為のオンパレードです。
ヨシコ社長は師匠の文章や写真をそのまま丸パクリしていました。
一般の書籍からもです。
そして、顧客名簿を譲渡していました。
承諾なき個人データ漏洩は犯罪です。
私の経歴も社外の人にペラペラしゃべりまくっていましたっけ。
そして、労働基準法違反。
どんなブラック企業でも、1日24時間勤務なんて聞いたことがありません。
YESマンを演じている私ですが、犯罪行為の片棒をかつぐ気はサラサラありません。
私はヨシコ社長に警告することにしました。
「社長、ちょっとよろしいでしょうか?」
第12章 につづきます★
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